UR賃貸でおすすめの電気・ガス会社についてです。
2016年からの電力・ガスの自由化により、様々な会社が電気・ガスの供給に参入し、料金体系も複雑なものになりました。
インターネット回線と同様に、自力で比較して、最適な電力会社、ガス会社を選ぶのは非常に手間ですよね。
この記事ではUR賃貸で今から電気・ガスを契約しようとしている人向けに、おすすめの電力・ガス会社をお伝えします。
よくわからない人もこの中から選べば大丈夫です!また、乗り換えでも安くなる場合があるため、既に契約済の人も参考にして下さい。
電気料金の基礎知識
おすすめの電力会社の前に電気料金の基礎知識についてお伝えします。
一般的な家庭の電気の使用量
一般的な家庭は毎月どれくらいの電気を使用しているのでしょう。平均的な家庭の電気使用量は以下の通りで、世帯人数によって上下しますが、どの世帯も毎月概ね6千円~1万3千円の電気料金を支払っています。
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世帯人数 |
平均電気代(月額) |
推定使用量(kWh/月) |
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1人暮らし |
約6,756円 |
約250 kWh |
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2人暮らし |
約10,878円 |
約403 kWh |
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3人暮らし |
約12,651円 |
約469 kWh |
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4人暮らし |
約12,805円 |
約474 kWh |
一般的な電気料金の構成
電気料金は主に以下の4つで構成されます。
- 基本料金:契約アンペア数に応じて毎月固定でかかる料金
- 電力量料金(従量料金):使用量に応じて段階的に変わる単価
- 燃料費調整額:燃料価格の変動に応じて毎月変動
- 再エネ賦課金:全国一律で徴収される税金(現在は40円/kWh)
上で挙げた6千円~1万3千円の電気料金のうち、基本料金は1,000円以下でほとんどは電力の使用量に対して課金される従量料金が占めています。
例えば、東京電力(従量電灯B)の場合は基本料金は858円で、残りは従量料金です。
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東京電力 |
従量電灯Bで2人暮らし403 kWh使用の場合 |
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基本料金 |
約858円(契約アンペア数に応じて固定) |
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従量料金 |
約10,020円(使用料によって単価が変わる) |
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合計 |
約10,878円 |
従量料金(電力量単価)とは
電気料金の大半を占める従量料金について、大手電力会社の場合、使用する電力量が多くなると電力量の単価が高くなるのが特徴です。
例えば、東京電力の場合、120kWhと300kWhに境目があり、そこで従量単価が大きく変動します。
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使用量 |
単価(東京電力の従量電灯B) |
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~120kWh |
約19.88円/kWh |
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121~300kWh |
約26.48円/kWh |
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301kWh~ |
約30.57円/kWh |
電力使用量の目安は1人暮らしの場合が約250 kWhで、2人暮らしは約403 kWh となるため、2人暮らしの場合は従量単価が約30.57円/kWh とやや高額で電力を買っていることとなります。
新電力(電力自由化で生まれた電力会社)とは
電気・ガスの自由化以前は、東京なら東京電力、東京ガス、大阪なら関西電力・大阪ガスといったそのエリアで決められた電力会社、ガス会社と契約することが一般的でした。
しかし、これでは価格競争が働きにくいということで、電力・ガスの自由化が始まり、2016年より様々な会社が参入し、現在は大手の電力会社以外の新電力というものが生まれています。
新電力の特徴
新電力の場合、電力プランは基本料金や従量単価等が異なります。
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項目 |
大手電力(例:東京電力) |
新電力 |
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基本料金 |
あり(800~900円) |
なしの場合が多い |
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従量単価 |
使用量が多いと高くなる |
一律制(例:26円/kWh) |
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割引・特典 |
少なめ |
ポイント還元や特典があり |
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燃料費調整額 |
各社で異なる(上限あり) |
各社で異なる(上限なし) |
新電力の場合、基本料金がなく、従量単価が安く設定されているため、安く電力を利用できるのです。
金額差は2人暮らしで月500~1500円、3人暮らしで1000円~2500円程度
例えば、月に400kWh使う2人暮らし家庭の場合、料金は以下です。
- 東京電力(従量電灯B):約11,000円前後
- 新電力(基本料金0円・単価26円/kWhの場合):約10,400円
大手電力の場合、2人暮らしで500円~1500円高い程度の価格になっています。
なお、一人暮らしの場合は、両者でほとんど差はなく。3人暮らし以上は追加で500~1,000円程度更に安くなる傾向があります。
2人暮らし、3人暮らしは従量単価の安い新電力を選ぶほうが良いです。
時間帯で従量単価が異なる電力プランもある
また新電力の場合、時間帯で従量単価が異なる電力プランもあります。例えば、平日の昼間の時間帯は電力が特に安い、夜間の時間帯は電力が特に安いといったプランです。
単身で生活スタイルがある程度決まっている方や共働き等で平日の昼間は家にいないなど、電気の使用が特定の時間帯に集中する方などは、あなたの生活スタイルにあったプランにすれば電気料金がお得になります。
新電力での注意点は燃料調整額
新電力での注意点は燃料調整額の変動に条件がない点です。
大手電力の場合、燃料調整額に上限が設定されており、急な燃料費用の上昇でも値上げはストップされる特徴があります。そのため、毎月の電力料金の価格変動は緩やかで、原発の運転が停止等で、燃料費が高騰した際も変動幅は小さいのが利点です。
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項目 |
大手電力(規制料金) |
新電力(自由料金) |
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燃料調整額の上限 |
あり |
原則なし(自由に設定) |
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価格変動 |
緩やか |
市場価格に連動しやすい |
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安定性 |
高い |
変動が大きい |
しかしながら、新電力の場合、燃料の市場価格が電気料金が反映するため、そこも注意して選ぶ必要があります。(昔は燃料調整額に上限のある新電力もいくつかありましたが、残念ながら、今は新規募集を停止しています。)
おすすめの電力会社は?
では、UR賃貸におけるおすすめの電力会社を紹介します。新電力の場合、燃料調整額に上限がないため、契約期間に縛りがなく、解約時に違約金の発生しないことがおすすめの条件です。
新電力の安さのメリットを受けつつも、万が一、災害等で急に原発が停止し、燃料費が高騰した時でも大手電力に戻せるような体制が望ましいです。
単身もしくは特定の時間に電気の使用が集中する人
平日は家にいる(在宅勤務、年金暮らし等)、オフィスにいるなど、毎日の生活スタイルが決まった傾向のある方は特定の時間帯で料金がお得となる電力会社を選択するのがおすすめです。
普段、平日は自宅にいて、9時から16時にエアコン等をつける方はシンエナジーが昼間の従量単価が安くおすすめです。逆に平日の昼間はオフィスにおり、19時までに自宅の電気をあまり使わない方はリボンエナジーが夜間帯の料金が安く、おすすめです。
単身の方はご自身の生活スタイルを見て、近い傾向のどちらかを選べば大丈夫です。
電気を使う時間帯が集中しない2人暮らし以上の人
オフィス勤務と在宅勤務の併用や専業主婦等で、平日の昼間も夜間も電気を使う2人暮らし以上の世帯は従量料金に偏りがなく、安い新電力がおすすめです。
大阪府、兵庫県、京都府、滋賀県、奈良県、和歌山県の関西エリアでははりま電力が1kWhあたり24円と従量単価が非常に安く、それ以外の地域ではLooopでんきが従量単価が比較的安くおすすめです。(残念ながら、はりま電力は関西のみサービス提供です。)
ガス料金の基礎知識
次はおすすめのガス会社になります。考え方は電気料金と同じです。
一般的な家庭の都市ガスの使用量
一般的な家庭のガスの使用量は次の通りで、単身で5,000円、以降、同居家族が1人増えるごとに1,000円ずつ上がっていきます。
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世帯人数 |
使用量(㎥/月) |
月額料金(円)※概算 |
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1人 |
15㎥ |
約4,870円 |
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2人 |
20㎥ |
約5,980円 |
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3人 |
25㎥ |
約7,090円 |
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4人 |
30㎥ |
約8,200円 |
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5人以上 |
35㎥ |
約9,310円 |
※計算式:月額料金 = 基本料金(1,133円) + 使用量 × 242.43円/㎥
※実際の料金は地域・契約内容・燃料費調整額により変動します。
一般的な都市ガスの料金構成
大手ガス会社の都市ガスの料金構成も、電力と同じく基本料金と従量料金にわかれています。以下は東京ガスの料金の例ですが、大阪ガス等の他のエリアもほぼ同じです。
- 基本料金(税込):東京ガスの例
- 0〜20㎥:759.00円
- 21〜80㎥:1,056.00円
- 81〜200㎥:1,232.00円
- 従量料金(単価)(税込):東京ガスの例
- 0〜20㎥:約31円/㎥
- 21〜80㎥:約31円/㎥
- 81〜200㎥:約26円/㎥
自由化後に参入の新興ガス会社の特徴
ガスの自由化後に参入した新興のガス会社についても、新電力同様の特徴があります。どの会社も大手のガス会社からお客さんを獲得するため、魅力的なプランとなっています。
- 基本料金が安い
- 従量料金が割安
- キャンペーンやキャッシュバックなどがある
おすすめのガス会社は?
では、UR賃貸におけるおすすめのガス会社を紹介します。燃料費が独自で設定できるため、新電力同様に契約期間に縛りがなく、解約時に違約金の発生しない会社からおすすめします。
全国展開で安定、従量料金安い、キャッシュバックあり
新興ガス会社のおすすめはエルピオ都市ガスになります。エルピオ都市ガスは地域限定ではなく、全国供給をしている会社で燃料調整額も安定しており、従量料金が安いのが特徴です。
以下は東京ガスとの比較ですが、すべての使用量で東京ガスを下回っています。
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使用量(㎥/月) |
東京ガス(円) |
エルピオ都市ガス(円) |
差額 |
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15 |
3,883.65 |
3,368.85 |
-514.80円 |
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20 |
4,925.20 |
4,166.80 |
-758.40円 |
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25 |
5,763.75 |
4,977.00 |
-786.75円 |
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30 |
6,705.30 |
5,769.40 |
-935.90円 |
|
35 |
7,646.85 |
6,561.80 |
-1,085.05円 |
また、うれしいのはキャッシュバックがあるところです。これは初めてエルピオ都市ガスを使う方限定ですが、11か月以上の継続利用で、エリアに応じて3,000円~10,000円のキャッシュバックがあります。
規模の安定性、月々の料金、キャッシュバックなど、バランスの取れた会社となっているのがおすすめの理由です。
おすすめの電気・ガス会社(まとめ)
UR賃貸でおすすめの電力会社・ガス会社をまとめると以下の通りです。
おすすめの電力会社
単身の場合
・電力使用が平日の昼間が多い→ シンエナジー
・電力使用が19時以降が多い→ リボンエナジー
2人暮らし以上の世帯の場合
・電力使用が平日の昼間に集中→ シンエナジー
・電力使用が19時以降に集中→ リボンエナジー
・朝から夜まで電気を使用 → はりま電力(関西)、Looopでんき(関西以外)
おすすめのガス会社
すべての世帯 → エルピオ都市ガス
